■ 食中毒の定義
食中毒は医学的に独立した疾病ではないため、明確な定義づけは難しいとされます。食品衛生法第58条においては、「食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因して中毒した患者若しくはその疑いのある者」を食中毒患者と定義しており、このような症状の患者を診断した場合、医師は食品衛生法施行規則に基づいて必要事項の届出を提出するよう定められています。
食中毒の分類は、特に統一されたものはありませんが、おおむね、原因物質別に微生物性(細菌性、ウイルス性)食中毒、化学性食中毒、自然毒食中毒の3種類に分類されることが多いようです。それぞれの中毒の概要は次のとおりです(『原色食品衛生図鑑』(細貝祐太郎編者代表 新訂 第2版 建帛社 2008 【SC186-J22】)。
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・細菌性中毒
生きた病原細菌またはその産生した毒素に汚染された食品(飲食物)の喫食によって起こる急性の健康障害(主に急性胃腸炎)をいい、感染型と毒素型に大別される。一般に晩春から初秋にかけての発生頻度が高い。
・自然毒中毒
フグなどによる動物性自然毒とキノコなどによる植物性自然毒に分かれる。細菌性中毒と比較すると、発生件数、患者数ともに少ないが、死者数の割合は比較的多く59.5%を占める。
・化学性食中毒
有害化学物質を摂食して起こる食中毒のこと。発生頻度は少なく、全食中毒の中で占める割合は1%未満である。
■ 食中毒の発生状況について調べる
●『食中毒統計』(厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課編 厚生労働省医薬食品局食品安全部 年刊 【Z41-735】)
明治11年から行われている食中毒に関する統計で毎年刊行されています。原因物質・食品・施設ごとに分類された発症者・患者数が記載されており、月次の数値も掲載されています。昭和27年以降の発生件数や死亡者数の推移を表すグラフもあります。
●食中毒に関する情報(厚生労働省医薬食品局食品安全部)
平成8〜18年以降の食中毒発生状況や、今年の食中毒発生事例の速報などが閲覧可能です。そのほか、食中毒予防対策関連情報や腸管出血性大腸菌O157対策関連情報などもあります。

